【あらすじと感想】金田一耕助シリーズ第1弾『本陣殺人事件』横溝正史

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こんにちは、akaruです。

「日本三大名探偵」の一人である金田一耕助。

とても有名なシリーズで、映像化も何度もされていますね。

本記事では横溝正史の『本陣殺人事件』をご紹介します。

角川文庫版では表題作『本陣殺人事件』の他、『車井戸はなぜ軋る』と『黒猫亭事件』が収録されていますが、今回は『本陣殺人事件』について書いていきます。

『本陣殺人事件』作品概要

  • 著者:横溝正史
  • 発行:1946年4月から12月まで雑誌『宝石』誌上に連載
  • ジャンル:推理小説
  • シリーズ:「金田一耕助」シリーズ第1作
  • 受賞など:1948年に第一回探偵作家クラブ賞を受賞

『本陣殺人事件』登場人物

  • 金田一耕助…私立探偵。
  • 磯川常次郎…岡山県警察部の警部。
  • 一柳賢蔵…一柳家の長男で当主。学者。
  • 久保克子…女学校の教師。
  • 久保銀造…克子の叔父。

『本陣殺人事件』あらすじ

昭和12年。

三方を山に囲まれた小集落。

旧本陣の末裔である一柳家では、長男であり当主である賢蔵の結婚問題が持ち上がっていました。

賢蔵の相手である久保克子は女学校の教師ですが、小作人の出身ということで、家柄を重視する一柳家の面々に大反対されていました。

しかし、賢蔵は根競べの末、11月25日に婚礼を執り行うことを勝ち取ります。

その前々日である11月23日、一膳飯屋の女将さんに、右頬に大きな傷跡の残る、右手が三本指の男が、一柳家への行き方を尋ねていました。

また、同一人物とみられる三本指の男が婚礼当日、旦那に渡してほしいと言って、小さな紙片を預けます。

婚礼は無事執り行われましたが、明朝未明、新郎新婦のいる離家の方から、恐ろしい悲鳴と琴をかき鳴らす音が聞こえます。

駆けつけてみると、2人は血まみれの中に横たわっていました。

金屛風には血に濡れた三本の指跡が残っていました。

三本指の男の行方を追う警部たちでしたが、とある人物の発言に疑問を抱いた銀造は、自分が資金援助をしている私立探偵である金田一耕助をよこすようにと、妻に電報を打つのでした。

『本陣殺人事件』感想

「金田一耕助」シリーズは、子供の頃にテレビでちらりと見たことがありましたが、小説をちゃんと読んだのは大人になってからです。

「なんか怖そう」というのが敬遠していた理由ですが、意外にもとても読みやすくて驚きました。

また、金田一耕助のキャラクターも親しみやすいです。

昭和初期の、明かりの乏しい薄暗い雰囲気、人の愛憎、大掛かりなトリック。

今では大好きです。

そしてこの作品、真相を知って衝撃を受けました。動機が…

でも、悲劇というものは、本人がどうしようもないこだわりとか執着みたいなものがあって生まれるのかもしれませんね。

個人的には、一緒に収録されている「車井戸はなぜ軋る」もとても良かったので、ぜひ読んでみてください。

『本陣殺人事件』の次の作品

『本陣殺人事件』の次の作品は『獄門島』です。

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