【あらすじと感想】『敦煌』井上靖

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こんにちは、akaruです。

『敦煌の莫高窟』は世界遺産にも登録されている仏教遺跡です。

『敦煌』は『敦煌の莫高窟』から発見された「敦煌文書」の由来を主題とする小説です。

本記事では井上靖の『敦煌』のあらすじをご紹介します。

『敦煌』作品概要

  • 著者:井上靖
  • 発行:1959年に『群像』で連載された
  • ジャンル:歴史小説
  • 受賞など:本作と『桜蘭』によって毎日芸術賞を受賞した

『敦煌』登場人物

  • 趙行徳…主人公。

『敦煌』あらすじ

趙行徳

趙行徳は進士の試験を受けるために、郷里から都開封に来ていた。

これまでの試験を優秀な成績で通過した行徳は、最後の殿試も合格する自信に溢れていた。

しかし、試験場である尚書省の中庭で順番を待っている間に、行徳は居眠りをしてしまう。

行徳は辺境問題に関する不思議な夢を見た。

行徳がはっと目を覚ますと中庭には官吏が一人いるだけで、試験は終了してしまっていた。

西夏の女

試験を受けることができずに意気消沈した行徳はあてもなく歩き、気が付くと城外の市場に足を踏み入れていた。

幾つ目かの路地を曲がった時、肉として切り売りされる西夏の女性を目にする。

見かねた行徳が助けると、その女性からは代わりに布片をもらう。

そこには30字ほどの、漢字に似ているけれど漢字ではない、行徳が見たことのない文字が書かれていた。

行徳は西夏が独自の文字を持っていることを初めて知った。

行徳はそこに書かれている文字をなんとかして読みたいものだと思った。

旅立ち

行徳は、西夏への旅立ちを決心する。

しかし、涼州を目指す途中で西夏と回鶻の戦闘に巻き込まれる。

また、自身も西夏軍に捕らえられ、西夏の漢人部隊に入れられてしまうのだった。

そこから行徳の運命は大きく変わっていくのだった。

『敦煌』感想

とても歴史ロマン溢れるお話でした。

私は歴史や世界遺産も好きなのですが、何百年も前の物が残っていたり、出来事が伝わっているのはそれだけですごいと思います。

それは1人1人の行動や意思、そして時には偶然も重なっての結果なのでしょうね。何か一つでも違っていたら、歴史は大きく変わっていたかもしれない。本作ではそんな歴史が作られる一端を垣間見た気がして、とてもアツくなりました。

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